実店舗を持たずにインターネットで取引できるネット銀行。人件費や店舗費用などのコストが抑えられているので、通常の銀行に比べて手数料や金利面での条件が良いので人気です。

また、似たようなタイプの銀行として、イオン銀行をはじめとする流通系銀行も続々登場しています。ネット銀行と違って、スーパーなどの店舗内に支店やATMが設置されているのが特徴。インターネットだけでは不安、あるいはスタッフに相談しながら取引したいという方におすすめです。

今回は、流通系銀行を中心として、お得で便利に使える銀行をご紹介します。「普通預金金利」、「定期預金金利」、「ATM引き出し手数料」、そして「振込手数料」といった、日常的に利用することが多いサービスについて、まとめてあります。「使える銀行」選びのご参考になさってください。

 

 

 

今回比較する銀行は

イオン銀行/セブン銀行/ローソン銀行

の3行となります。(順不動)

 

このページではセブン銀行を見ていきます。

まずはセブン銀行の概要を確認しておきましょう。

 

 

セブン銀行について

セブン銀行は、流通大手のイトーヨーカドーとセブンイレブンによって2001年に設立。当初はアイワイバンク銀行と称していましたが、2005年からセブン銀行という名称に変更されました。2012年には口座数が100万口座を突破。2016年にはデビット付きキャッシュカードを発行開始、そして2017年からスマートフォンによるATM入出金サービスを提供しています。

セブン銀行の大きな特徴は、ATM設置数が圧倒的に多い点です。2017年には24,000台にも達しています。国内はもとより、アメリカやインドネシアにもATMが設置されているのがポイントです。

セブン銀行が提供する金融商品は「セブン銀行口座」。普通預金に定期預金をセットできる総合口座型預金です。そのほかには、個人向け融資のカードローンもラインナップ。有人型店舗は、イトーヨーカードー内にインストアブランチを展開しており、三井住友銀行や埼玉りそな銀行など提携銀行の住宅ローンを取り次いでいます。なお、投資信託や証券などの資産運用型の金融商品は取扱っていません。

セブン銀行口座を開設すると、デビットカード機能付きICキャッシュカードが発行されるのが特徴。デビットカードはJCB加盟店のショッピングで利用できます。その場で銀行口座から引き落とされるので、ショッピングの際にあらかじめ現金を引き出しておく必要が無く便利です。さらに、電子マネーnanaco機能も搭載されているのもポイント。振込などの金融サービスを利用するとnanacoポイントをもらえるのがメリットです。

以上のように、セブン銀行はATM設置台数が多いため、普通預金や定期預金の預け入れや振込といった用途で利用する銀行としておすすめ。ただし、教育ローンやマイカーローンといった個人向け融資や資産運用商品が提供されていないので、メインの銀行というよりは日常使い用の銀行と言えます。

 

 

 

普通貯金金利について

セブン銀行の普通預金金利「年0.001%」。他行と比べて、平均的な水準です。ただし、同じく流通系銀行であるイオン銀行とは違って、優遇措置がありません。

ただし、キャッシュカードにデビットサービス機能が付いており、ショッピング時に現金感覚で支払いができるので便利です。また、利用代金は普通預金口座から即時に決済されるので、クレジットカードの様に知らないうちに使いすぎてしまうという心配が少ないのがメリットです。さらに、キャッシュカードに電子マネーnanacoが搭載されており、利用金額に応じてnanacoポイントが貯まるのも特徴です。

 

イオン銀行は?

イオン銀行の普通預金金利は、「イオン銀行Myステージ」というステージ毎に設定されています。ステージは「ブロンズ」、「シルバー」、「ゴールド」、「プラチナ」の4つのレベル。現在の普通預金金利は、ブロンズが「年0.050%」、シルバー「年0.100%」、ゴールド「年0.100%」、そしてプラチナが「年0.120%」となっています。

一番低金利のブロンズステージでも「年0.050%」。他行では「年0.010%」、あるいは「年0.001%」といった低水準の普通預金金利も多いことを考えると、イオン銀行の金利が高く、お得だということが分かります。スーパーのイオングループ店舗で使いやすく、利用特典も多いことを考慮すると、ショッピング目的の普通預金口座として、たいへん優秀な銀行です。

 

ローソン銀行は?

ローソン銀行の普通預金金利は、「10万円未満」をはじめ、10・30・50・100・300・1000万円といった残高によって区分されているのがポイントです。ただし、現在はすべての金額帯で、普通預金金利は「年0.001%」となっています。

「年0.001%」という水準は、他の銀行の普通預金金利と同レベルと言ってよいでしょう。ただし、ローソン銀行の場合は、ステージ制を採用しているイオン銀行などのように優遇措置がありません。そのため、普通預金口座での高金利はあまり期待できないと考えておいた方がよいでしょう。

 

 

■普通貯金金利比較表(年利率・税引前)

 通常金利優遇金利
イオン銀行0.001%最高0.120 %(プラチナステージ)
セブン銀行0.001%0.001%
ローソン銀行0.001%0.001%

 

 

 

定期貯金金利について

セブン銀行は、預入期間が長くなるほど、定期預金金利水準が高くなるのがメリットです。定期預金の預入期間区分は、1・3・6ヶ月、そして1年、2年、3年、5年があります。

現在の定期預金金利は、1・3・6ヶ月物が「年0.015%」、1・2年物は「年0.020%」、そして3・5年物が「0.090%」になっています。1年定期預金は「年0.020%」と平均的な水準ですが、長期の3年物が「年0.090%」と高いのが特徴です。他行の3年定期預金が「年0.010%~0.030%」といった金利であることを考慮すると、セブン銀行の定期預金金利は、たいへん高い水準であると言えます。

 

イオン銀行は?

イオン銀行の定期預金の基本は300万円未満の「スーパー定期」と、300万円以上の「スーパー定期300」。預入期間は1・3・6カ月、そして、1年、2年、3年、4年、5年となっています。現在の定期預金金利は、「スーパー定期」、「スーパー定期300」ともに、どの預入期間でも「年0.020%」です。

他行と比べた場合、イオン銀行の定期預金金利は平均的と言えます。また、普通預金金利と違って、「イオン銀行Myステージ」の優遇措置もないことにも注意が必要です。ただ、5,000円以上1,000円単位で積み立てられる、積立式定期預金などを口座振替すると「イオン銀行スコア」がもらえて、ステージアップのチャンスが増えるのがメリットです。

 

ローソン銀行は?

普通預金金利では、あまり期待できないローソン銀行ですが、定期預金金利は他行より高いのがメリットです。ローソン銀行の定期預金は「300万円未満」と「300万円以上」の金額帯で区分されています。

現在は、どちらの金額帯でも、預入期間にかかわらず「0.030%」です。優遇措置適用前の他行定期預金金利は「0.020%」が主流なので、ローソン銀行の定期預金金利は高水準と言えるでしょう。定期預金を使って、コツコツと貯蓄したい方にはおすすめの銀行です。

なお、ローソン銀行の定期預金は預入期間が多彩なのもポイント。1・2・3・6ヶ月、1年、そして3~10年と細かく設定されています。

 

 

■定期貯金金利比較表(年利率・税引前)

 100万円・1年100万円・3年
イオン銀行0.02%0.02%
セブン銀行0.02%0.09%
ローソン銀行0.03%0.03%

 

 

 

振込手数料(他行宛)について

セブン銀行の他行宛振込手数料は一律216円です。振込金額や時間帯によって違いはありません。216円という金額は、ほぼ平均的な水準です。

ただし、同行宛振込手数料が一律54円かかります。多くの銀行が、同行宛振込手数料を無料に設定していることを考えると、セブン銀行のデメリットと言えるでしょう。また、ATMを利用しての振込みは時間帯によって、別途ATM引出し手数料がかかることもあります。

さらに、イオン銀行と違って、ステージ制の優遇がないことにも注意してください。しかし、ゆうちょ銀行に次ぐ豊富なATMネットワークが魅力の銀行です。

 

イオン銀行は?

イオン銀行の同行宛振込手数料は無料。他行宛の振込手数料は、金額・時間帯に関わらず、一律216円かかります。金額としては平均的な手数料と言えます。

ただし、「イオン銀行Myステージ」のステージによって、利用特典があり、月0~5回まで他行宛振込手数料が無料になります。コンビニATM引き出し手数料も同様の優遇措置があるので、イオン銀行を利用する方は、ステージをアップさせることにより、たいへんお得に利用できます。

 

ローソン銀行は?

ローソン銀行の他行宛振込手数料は、時間帯によって違っています。7:00~19:00の間であれば「216円」ですが、それ以外の時間帯の場合は「324円」となります。ただし、優遇特典がないので、無料で振込できることはありません。「216円」という手数料の水準自体は、他行とほぼ同じと言えます。したがって、7:00~19:00の時間帯で利用するとよいでしょう。

ローソン銀行で注意が必要なのが同行宛の振込手数料。多くの銀行では同行宛振込手数料は無料ですが、ローソン銀行では7:00~19:00の時間帯で「54円」、それ以外は「162円」かかります。

 

 

■他行宛振込手数料比較表

 振込手数料(税込)最大月無料回数
イオン銀行216円最大5回(ステージ制)
セブン銀行216円無し
ローソン銀行216円(7:00〜19:00)
324円(それ以外)
無し

 

 

 

コンビニATM引き出し手数料について

全国に24,000台以上あるセブン銀行ATMでの引き出し手数料は、7:00~19:00までなら無料です。平日はもちろん、土日や祝日でも、この時間帯は無料なので、ほとんどの引き出しは手数料無料で可能だと言ってよいでしょう。それ以外の時間帯の引き出しは108円の手数料がかかります。なお、預け入れや残高照会は無料です。

また、セブン銀行ATMの多くは、キャッシュカードに搭載された電子マネーnanacoのチャージと残高照会ができるのが特徴。チャージすれば、nanacoポイントももらえるので、お得です。セブンイレブン、あるいはイトーヨーカードーグループのスーパーを利用する方には、メリットが大きい銀行です。

 

イオン銀行は?

イオン銀行のATMは、イオングループ店舗のほぼすべてに設置されており、台数は約6,200台と充実しています。入出金ともに、手数料は曜日や時間帯に関係なく完全無料なのがメリットです。

コンビニATMは、イオングループであるミニストップのATMが手数料無料で使えます。その他のコンビニATMでは、ローソンとファミリーマートが利用可能です。ただし、平日8:45~18:00は100円の手数料がかかります。それ以外の曜日・時間帯は200円です。ただし、「イオン銀行Myステージ」の優遇特典として、ステージに応じて、月に0~5回出金手数料が無料になります。なお、セブンイレブンのATMは使えないので、注意してください。

その他の大きなメリットとしては、ゆうちょ銀行のATMを手数料無料で利用できることが挙げられます。日本最大クラスのネットワークを持つゆうちょ銀行のATMが無料で使えるのは大きな魅力です。

 

ローソン銀行は?

ローソンにおけるATMを使っての「引き出し手数料」は、7:00~19:00の時間帯なら「無料」、それ以外の場合は「108円」かかります。ただし、平日と土日祝日で金額の違いはありません。

朝7:00から無料で引き出しできるので、出勤前などに利用しやすいのがポイントです。振込と同様に、7:00~19:00の時間帯で利用するのが基本と言えます。

 

 

■コンビニATM引き出し手数料比較表

 セブンイレブンローソンファミリーマートミニストップ
イオン銀行取り扱い無し108円(平日8:45〜18:00)
216円(それ以外)
同左無料
セブン銀行無料(7:00〜19:00)
108円(それ以外)
取り扱い無し同左同左
ローソン銀行取り扱い無し無料(7:00〜19:00)
108円(それ以外)
取り扱い無し取り扱い無し

 

 

 

総評

「銀行のサービスなんて、どの銀行でも同じ」と考えていた方も、本記事をご覧になって、けっこう違いがあると感じられたのでないでしょうか。金利や手数料はもちろん、各種優遇制度が異なっています。

特に、優遇制度は金利や手数料などに反映されるので、銀行を選ぶ時の大きなポイント。自分が優遇を受けやすい条件の銀行を利用すると、たいへんお得です。

また、流通系銀行は、普段よく利用するスーパー系列の銀行を利用すると、使いやすくて便利です。同系列のクレジットカードと合わせて使用すると、お得になることが多いので、クレジットカードもチェックされることをおすすめします。

セブン銀行公式サイト

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